つみたて投資枠の5つの特徴
つみたて投資額ならではの特徴が5つあります。
- 非課税投資枠は年間120万まで
- 長期・分散・積立に適した投資信託がなどが対象
- 一定額を自動買付け
- 好きなタイミングで売却できる
- 投資枠の再利用が可能
1)非課税投資枠は年間120万まで
1つ目の特徴は非課税投資枠が年間120万円であることです。先ほど述べたように、つみたてNISAの年間40万円と比べると3倍に増額されています。毎月の積立額という視点で見てみましょう。
年間投資額 | 月額投資額 | 10年後の積立額 | |
---|---|---|---|
つみたて投資枠 | 120万円 | 10万円 | 1200万円 |
つみたてNISA | 40万円 | 約3万3千円 | 400万円 |
月5万円の積立 | 60万円 | 5万円 | 600万円 |
月8万円の積立 | 96万円 | 8万円 | 960万円 |
従来のつみたてNISAの場合、月額の上限は約3万3千円でした。確かにこの金額でも10年後には400万円分の金融資産を積立てられます。しかし、月額上限が増えた新NISAであれば、月5万、月8万といったつみたても可能です。上限額が伸びたことにより積立金額のバリエーションが増えたといってよいでしょう。
2)長期・分散・積立に適した投資信託などが対象
2つ目の特徴は購入できる投資信託が長期・分散・積立に適したものに限られていることで、この点については新旧ともに同じ基準で運用されています。
つみたて投資には少額でスタートできることや長い時間をかけてゆっくりと金融資産を増やせるといったメリットがあります。金融庁はつみたて投資に向いていると判断した投資信託のみをつみたてNISAの対象商品としました。
金融庁が指定する「指定インデックス投資信託」の要件は以下のとおりです。
- 信託期間が無期限又は20年以上
- 毎月分配の投資信託ではない
- デリバティブ取引による運営を行っていない
この要件に加えて以下の要件も満たさなければなりません。
- 指定されたインデックスに連動している
- 主たる投資対象に株式を含む
- 販売手数料を取らない(ノーロード)
- 金融庁に届け出済みのもの
- 信託報酬が一定以下(国内資産対象なら0.5%以下、海外資産対象なら0.75%以下)
簡単に言えば、販売手数料無料で信託報酬が安いインデックス型の投資信託であり、金融庁に届け出がなされているものがつみたて投資枠の対象となります。