NISAのデメリットと注意点

⑤非課税期間は５年である

NISAの非課税期間は5年と決まっており、5年を経過するときには売却する、ロールオーバーをする、課税口座に移管するという選択肢の中から選ぶことになります。

売却する
値上がりしていれば得しますが、値下がりしていれば損をした状態で終了するので、あまりNISAの非課税メリットを使えたとはいえないかもしれません。

ロールオーバー
NISAの投資期間は2023年までなので、その間に5年の非課税期間が終了したものについては、ロールオーバーといって翌年の非課税枠に繰り越すことができます。例えば、100万で購入した商品が120万まで値上がりした場合は、120万円で移管となるので、新たな年度の非課税枠をすべて使ってしまう恐れがあります。ただし、100万円で購入した商品が80万に下がっていたなどの場合は、新たな枠では100万円分ではなく80万円分となりますので、その後値上がりすれば、得する可能性もあります。

課税口座に移す
損益通算や3年の損失繰越を考えて課税口座に移すという方法もあります。しかし、移す際に、購入時よりも値下がりをしていると損になる可能性があります。なぜなら、課税口座に移す際には、そのときの時価で再計算されるからです。仮にNISAで100万円で購入した商品が課税口座への移管時に80万円まで下落、その後90万円で売ったとすると、当初の価格より、10万円損しているにもかかわらず、80万円と90万円の差額10万円分の運用益が発生したとして、10万円に対して20.315%課税されてしまうのです。