つみたてNISAの3つの注意点
最後に、従来のNISA口座とも共通する、つみたてNISAの注意点を解説していきます。
①元本割れの可能性がある
つみたてNISAで購入する商品は、預貯金ではないので元本割れの可能性もあります。もし、将来的に使うことが決まっているお金ならば、つみたてNISAではなく、一般的な定期預金として積み立てをすることをおすすめします。もし、今すぐ使う予定のない資金ならば、つみたてNISAで元本割れのリスクはあるものの、預貯金の金利よりは高く運用できる可能性があります。
②非課税枠は毎年1回きり
年間40万円までのつみたてNISA、枠を増やすために運用益が出ている投資信託を解約しようと思う方もいるかもしれません。しかし、ここで注意してもらいたいのが、非課税枠は現在持っている商品を売却しても復活しないということです。また、未使用の枠を翌年に繰り越しなどもできませんので、注意しましょう。
とくに見落としがちになるのが、商品によって毎月や毎年得られる分配金を元本に上乗せし再投資する場合は、この分配金分の非課税枠を使うことになる点です。
つみたてNISAの枠をもっと増やしたい方は、次年度まで待つか、その年につみたてNISAを利用する前に一般のNISA口座に変更するという方法を検討しましょう。
③従来のNISA口座からの積み立てについて
いままで従来のNISA口座で投資信託の積み立てをした方の中には、つみたてNISAのはじまりと同時に、つみたてNISAを選択した方もいるでしょう。この場合、従来のNISA口座で積み立てを行ったものについては、購入した年から5年間非課税で所有することが可能です。
今後も毎年、従来のNISAかつみたてNISAを使うか選択をすることができますが、毎回変更するには手間がかかりますので、年間40万を超えそうなら従来のNISAにするなど非課税枠を上手く利用できるように工夫するとよいでしょう。