新NISAとは
新NISAとは、毎月積立投資をする際に利用できる少額投資非課税制度のことです。本来、投資で得た利益に対しては20.315%の税率をかけた税金を納税しなければいけませんが、新NISAは国がつくった税制の優遇制度であるため、利益に対しては非課税となります。
例えば100万円で買った株を200万円に値上がりした時に売却した場合、売却益100万円(200万円-100万円)に対して税金がかかります。この税金分が免除されるという制度です。
つみたてNISAではどれくらい利益が出る?
新NISAの運用を始めるうえで気になるのは「利益」ではないでしょうか。金融庁が平成29年度に発表した「つみたてNISAについて」を確認すると、20年間、複数の投資先に資金を分散した場合の平均利回りは「2%〜8%」前後であると公表しています。
金融庁のつみたてNISAについてこちらで詳細を確認して下さい。
出典: つみたてNISAについて
上記の公表内容にしたがって、つみたてNISAで利回り5%でシミュレーションすると、以下の表の通りの運用利益になることがわかります。
運用期間 | 月々1万円 | 月々5万円 | 月々10万円 |
---|---|---|---|
10年 | 120万円→155万円 | 600万円→776万円 | 1,200万円→1,552万円 |
15年 | 180万円→267万円 | 900万円→1,336万円 | 1,800万円→2,672万円 |
20年 | 240万円→411万円 | 1,200万円→2,055万円 | – |
もちろん、運用する金融商品などによって利回りは異なるため、上記の金額にならない可能性もあります。
しかし、20年という長期間運用して分散投資すれば、元本割れする可能性もなくなることがわかり、安定した利益を狙うことができます。ただし、5年ほどの短期間の運用では元本割れする可能性もあるため注意しましょう。
新NISAを始める際のポイント
目標金額を決めてから始める
新NISAを始める際は、事前に目標金額を決めてから運用額を設定することをおすすめします。非課税期間が無制限なため、無理に年間投資枠上限まで運用する必要もありません。利益ばかりを意識したあまり、多額の資金で運用してしまい、生活費が不足してしまうと本末転倒です。
始める前に、金融庁の資産運用シミュレーションで目標金額を決め、月々の運用額を設定することが大切です。
- 将来いくらになる?・・・運用期間・利回り・運用額を入力すると将来の資金がわかる
- 毎月いくら積立てる?・・・積立期間・利回り・目標金額を入力すると、月々に必要な運用額がわかる
- 何年間積み立てる?・・・毎月の運用額・利回り・目標金額を入力すると、目標達成するための期間がわかる
事前にシミュレーションを行い、目標金額を決めておけば、必要な運用額と運用期間がわかるため、無理のない資金で運用できます。
長期運用を行う
新NISAを始める際は10年や20年と言った長期運用を行うようにしましょう。以下の画像は「10年間で120万円」運用した場合と「5年間で120万円」運用した場合の利益を比較したものです。
比較してわかるとおり、運用額が同じであっても運用期間が長い方が、利益が大きくなります。
また、先程もお伝えした通り、5年ほどの短期間では元本割れの可能性が高まります。そのため、新NISAを始める際は、運用額を意識するのではなく、長い期間の運用ができるようにしましょう。