②損益通算不可である

課税口座(一般・特定)の場合は、例えばAの口座で10万円の利益が出たけど、Bの口座で15万円の損失が出た場合、AとBの損益が合算され、損失の方が大きいので結果として税金がかからないということにできます。そのうえで、Bの口座のマイナス5万円分を翌年に繰り越すことができますので、次年度も利益が5万円までは税金がかかりません。

しかし、このBの口座がつみたてNISA(一般NISAも同様)だった場合、非課税口座ということで、損益通算がされず、Aの利益10万円に対して20.315%の税金がかかるということが発生するのです。つまり、つみたてNISAは利益が出れば出るほど、税金がかからないのでお得になりますが、損失が出た場合にはデメリットとなってしまうかもしれないのです。

③資産の移管ができない

つみたてNISAは金融機関の変更は可能です。しかし、変更前に購入したつみたてNISAの商品は、新しい金融機関へ移管はできません。新しい積み立てについては、新たな金融機関で行うことになるので、変更を繰り返すと売却時にその資産ごとの金融機関で手続きが必要なので、手間がかかりますし、資産の管理もしにくいので口座はできるだけまとめた方がよいでしょう。

金融機関によって、毎月の最低積立額や取り扱い商品が異なりますので、つみたてNISA口座を開設するときに、いくつかの金融機関を比較して選ぶとよいでしょう。また、同じ金融機関でも、つみたてNISAの資産を一般NISAに移す、またはその逆もできませんのでご注意ください。